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前立腺癌検診

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前立腺癌検診のすすめ

前立腺癌は、60歳以上の男性に多くみられる癌です。
欧米人に多く、東洋人には少ない癌でした。

しかし、高齢化、そして生活の欧米化とともに、日本では前立腺癌の発病率、死亡率が急速に増加しています。

前立腺癌の初期症状

初期の前立腺癌は、ほとんど無症状です。このため、癌を早く発見するには、癌検診を受けることが必要です。
前立腺癌の一次検診は、直腸診(肛門より指で前立腺を触診する)と、血液検査(前立腺特異抗原の測定)で行います。
前立腺特異抗原は、前立腺癌の時に上昇するたんぱく質で、この検査法により前立腺癌の検診が可能になったと言われています。

二次検診

一次検診で前立腺癌が疑われた場合は、前立腺の超音波検査や、CTなどのレントゲン検査、さらには、前立腺組織の針生検による病理検査が行われます。

前立腺癌検診は、市町村の行う癌検診や、泌尿器科の医院、病院で受けられます。50歳以上の男性は、前立腺癌検診を受けられることをぜひオススメします。

前立腺癌とは

前立腺は膀胱の出口の所に尿道を包むようにあり、くるみほどの大きさです。
前立腺は、男性だけにある臓器で、精液を作り、尿道に分泌する働きをしています。前立腺癌はこの前立腺に発生する悪性の腫瘍です。
したがって、前立腺癌は男性だけに見られる癌です。(右図:前立腺図参照)前立腺癌は白人や黒人に大変多い癌で、アメリカでは、男性の癌の中で罹患率が1番高く、癌による死亡の中で2番目に位置します。

一方、東洋人(黄色人種)には前立腺癌は少なく、日本では、あまりなじみのない癌でした。しかし、最近日本では、急速に前立腺癌が増加しています。これは、日本人の生活、特に食事が欧米化した事と、高齢化が原因と言われています。前立腺癌は高齢者に多い癌です。70~80歳代の患者さんが、主体ですが、最近は検査法の進歩で、50~60歳代で見つかる例が増加しています。

前立腺癌の症状

前立腺に癌が発生しても、かなり大きくならないと、ほとんど症状がでません。したがって、早期の前立腺癌を発見するには、定期的な検診をしないと、発見できません。

前立腺は、尿道を取り囲むようにあります。前立腺に癌が出来、大きくなると、尿道や膀胱を圧迫して、尿が出にくい(排尿困難)、尿が近い(頻尿)、夜何回もおしっこに行く(夜間頻尿)などの症状があらわれます。また、排尿痛や血尿が出ることもあります。前立腺癌は骨に転移しやすい癌です。背骨に癌が転移して、腰痛や背部痛で前立腺癌が見つかることもあります。

検査方法

前立腺特異抗原(PSA)という、血液検査法があります。前立腺特異抗原は、前立腺だけにある酵素です。前立腺の病気、特に前立腺癌にかかると、この酵素が血液の中に、漏れ出てきます。採血をするだけですので、簡単に苦痛なくできます。50歳以上の男性は、定期的に、健康診断の時に、この検査を受けたほうが良いと言われています。

この検査法の出現で、初期の前立腺癌が発見できるようになってきました。この前立腺特異抗原の値が高い場合や、排尿困難、頻尿などの症状がある場合は、さらに、詳しい検査が必要です。前立腺は直腸に接してあるので、肛門から指を入れて、前立腺を触診します。また、超音波、CT、MRIなどの機械で、前立腺の形を調べます。

前立腺癌が強く疑われた場合には、前立腺に細い針を刺して前立腺の組織を採取して、癌細胞の有無を調べます。前立腺癌が発見された場合は、癌の転移や浸潤があるかどうかを調べるため、骨シンチグラム、CT、MRIなどの検査が行なわれます。

治療法

3つの治療法があります。

手術療法(前立腺全摘出術)

下腹部を切って、前立腺を摘出します。2~4週間の入院が必要です。初期の癌が適応となります。手術後に尿失禁や性機能障害が起こる事もまれにあります。

放射線療法

前立腺に放射線を照射します。術後に性機能を温存できる点が優れており、米国では多く行なわれています。術後に、放射線による膀胱炎や直腸炎を起すことがまれにあります。

内分泌療法

前立腺は生殖器で、男性ホルモンの影響を強く受けています。前立腺癌も男性ホルモンの影響をうけて、癌が進行悪化することがあります。男性ホルモンは精巣(睾丸)から分泌されるので、精巣を摘出したり、精巣からホルモンを分泌させない注射(リュープリン、ゾラデックス)をして、男性ホルモンの分泌を抑えると、前立腺癌が小さくなったり治ったりします。女性ホルモン(エストラサイト、ホンバン)や抗男性ホルモン剤(カソデックス、オダイン、プロスタール)の薬を使うこともあります。欠点は性機能が失われることです。

それぞれの治療法は一長一短があり、病気の進み具合や年齢を考慮して、治療法が選択されます。

予防方法

東洋人には少なかった前立腺癌が、日本では、急速に増加しています。これは、日本人がお肉などの脂肪分の多い食生活に変わったことが、関係していると言われています。暴飲暴食を避け、穀類や野菜などもバランスよく取りましょう。

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